ジオサイト

ジオパークは貴重な地形や地質を有する自然公園です。
日本ジオパーク委員会が、保全活動や観光、教育との連携なども含めて審査するもので、現在全国で43地域が認定されています。このうち本県の島原半島など8地域は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパークに認定されています。

ジオパークとは、「地球・大地(ジオ)」「公園(パーク)」を組み合わせた言葉で、学術的価値を持つ自然遺産を舞台に、その土地や地球の成り立ちを学ぶことができる地域のことです。「大地(ジオ)」の上に広がる「動植物や生態系(エコ)」の中で、「私たち人(ヒト)」が生活し、文化や産業などを築き、歴史を育んでいます。
ジオパークでは、これらの「ジオ」「エコ」「ヒト」のつながりを楽しく学ぶことができます。

五島列島は、日本列島がユーラシア大陸と分裂して現在の姿に移り変わる時期の記憶を地形や地質にとどめているとされます。波風に深く削られた断崖絶壁や、火山の噴出物でできた千畳敷や溶岩海岸など、壮大な自然の景観が数多く存在しています。
動植物も多様で列島の一部は1955年に指定された西海国立公園に含まれます。

五島層群と呼ばれる堆積層が基となって、大陸から離れる際の割れ目や捻じ曲がった地層がよく残っていて、火山地形や波の浸食による海蝕崖など複雑で変化にとんだ地形をしています。
これらの貴重な地質や地形が織りなす壮大な景観をはじめ、対馬暖流の影響を受けた動植物の分布、またこの地で暮らす人々の歴史や文化など、ジオパークとしての素材が数多く存在しています。

現在、町では地域の資源を改めて理解し、共有し、伝えていくことを目的にジオサイトの選定人材育成を図っています。