歴史・文化に触れる
文化的景観
重要文化的景観とは、重要文化財や天然記念物というなじみの深い文化財と同列に、国が定めた文化財保護制度の1つです。
重要文化的景観の選定は、平成16年度の文化財保護法の一部改正により始まった新しい制度です。
その内容は、文化財保護法第2条第1項第5号に「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの」と規定されており、新上五島町内で文化的景観の調査を実施した結果、該当する2つの地域が選定されました。
北魚目については、急峻で細長い地形に開かれた農業集落と海辺の平坦地に開かれた漁業集落の対比や多様性のある集落景観、崎浦については、地域に産出する砂岩をその性質に基づき高頻度利用した集落景観ということが認められ選定されました。
1つの町に2つの文化的景観が認められたということは、全国的にも珍しいことであるとともに、この島に存在する文化の多様性を示すものでもあります。